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施工事例

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元茅葺き屋根は煙突が抜けずチムニーファンを使用

電動チムニーファンの使用は、今回で二回目です。今回の採用理由は、現場が元々茅葺き屋根だったからです。

茅葺き屋根って骨組みは、合掌作りなんですね。つまり太い丸太が壁の左右に乗っかって棟木で締結されている構造。つまり屋根下はがらんどうなんです。

こうした構造の家に煙突を鉛直に建てるって・・・・・。出来なくはないですが相当なコストがかかり現実的ではありません。

それで相談を受けた時からチムニーファンは考えてました。

現地調査へ行ったのは12月。もう現地では雪が積もっていました。

 

もうひとつの問題は現地は冬季積雪が多く、壁だしになるわけで屋根からの落雪も考えなければなりません。

チムニーファン自体も20kg位ありますから、それを支える櫓もそれなりに作る必要があります。

一回目の採用時は、鉄アングルを鉄工所に作らせましたが。今回下地が土のことや、高さの問題・そしてコストから単管パイプで組むこととしました。

会社で仮に本体下部を組立、必要な寸法、というか設計を考える↓。

決行日は正月明け8日。寒冷地だからブリキの時計ストーブを撤去したその日のうちに稼働させてあげたい。しかし最大の難所は、櫓を建てる穴を掘って櫓を組み、そして煙突まで設置する、という経験上もっともハードなミッションになるのは間違いない。

私の他3人の職人を動員する。私自身もそうだけど、初めてのミッションだし、雪が降ってもおかしく無い土地だし、わずかの停滞も許されない。

しかし作業開始30分で早くも難関に遭遇する。

なんと櫓の予定地地下から大岩が出てきてしまう!!!!!。

縁は何処かと横へ掘り進め・・・・どんどん穴は大きくなっていく。

何とか大きさは判断できるまで掘り進んだが・・・・120kg位あると思われ、とても人力では持ち上げられない。

電動ハンマーを当てると、少しはハツレるのだが、そのスピードでは今日一日かかりそう。

もうここでお昼を過ぎようとしていた・・・・・・・。少しでも削れるってことは砂岩と思われ、砂岩なら割れるかも。

 

と会社へ電話して事務員さんに中間地点まで「セリヤ」という石やコンクリートを割る道具を持ってきてもらう。

社長は昼休み返上で取りに走る。

この作戦は大成功で、大岩も4分割になり、撤去に成功するももう14時を回っていた。

櫓が建たないと煙突が組みつけられない。

しかし現場には小屋根などの障害物や、逃げなければならない家の構造材もあり・・・・その微調整に手間を食う。

何とか仮組みが済んだ時には16時を回っており、山村の現場はもう日が陰っている。

ひと班は煙突接続、もう1班はコンクリートで足元を固める。

 

終了した時には日はとっぷり暮れていたが、 何とか今日中に火入れまで完了した。

↓瓦に見えますが、薄い鋼板で出来ています。(これは後日の写真です)

ストーブよりも↑です。今回の見所は煙突を支える単管パイプ製の櫓。

 

施工データ
設置機種:パシフィックエナジーTN20
炉  台:ブロック
煙  突:シングウ